長い歴史を持ち、様々なスター・プレイヤーが在籍した「外スレ」。
当然のことながら、そこには幾つもの「分岐点」が存在した。
最も大きな「分岐点」は、やはり「デイヴィッド・カヴァーデル加入」であろう。
カヴァーデルが他のプレイヤーと決定的に違っていたのは、「固定ハンドル」という点だった。
このことによって、バンドの方向性は「外人のインタビュー風の会話」という従来のスタイルから、「外人のインタビュー風のインタビュー」へと大幅に変化するのである。
(図1)と(図2)を見てほしい。









これは、「外スレ」のライブにおける一画面内におけるスレの文字数を、米国のアドビ・システムズ社のIllustratorを用いて解析したものである。
(図1)は「外人のインタビュー風に会話するスレ 第二話」のオープニング(1)~(11)の模様である。
これを見れば、少なくともこの時点でのレスは、ほとんどが短文であったことがわかる。
こういった展開はカヴァーデル加入以降、全く見られない。
そう、カヴァーデル加入以前における「外スレ」の持ち味は、「必要とあらば躊躇なく自作自演を用い、カミソリ・レスを矢継ぎばやに繋げていく」というそのスピード感にこそあった。
デビュー作である「外人のインタビュー風に会話するスレ 第一話」前半の、まるで神懸ったかのようなプログレッシブかつスピーディーなレスの展開は、ファンの間で伝説となっている。
残念ながら現在は過去ログとなっているが、中古レコード屋をくまなく探せば見つかるはずなので、ぜひ聴いてみてほしい。





一方の(図2)は、カヴァーデル加入直後のオープニング(723)~(727)レスの流れだが、これを見てもわかるとおり、オープニングであるにもかかわらず、重厚な長文レスが続いている。
以前の彼らからは考えられなかったことだ!
しかし、こういった音楽スタイルをカヴァーデルのみで作り上げたと考えるのは早計である。
事実、(図2)においてカヴァーデルのレスは3段目のみなのである。
これはつまり、カヴァーデル加入以前に、すでにバンドとしての方向性は「長文レス」へと移行していたとを意味する。
なぜか?
その理由として考えられる一つに、強制IP化という時代背景があった。
強制IP化によって自作自演が難しくなり、短レスの連発によってインパクトを与えるという従来の手法は、物理的に難しくなっていたのである。
そうなると、スレにおいて短時間で大きなインパクトを求めようとすれば、一回あたりのレスの密度と完成度が非常に重要となってくる。
この半ば必然的な理由が、各アーティストを長文レスへと走らせたのである。
ところが、ここにある問題が生じる。
それは、「長レスは短レスよりも書くのが面倒くさい」という点だ。
レスの流れが長文になってくると、誰もが書き込みを敬遠してスレッドの進行そのものが停滞してしまう…。
この問題を解決するためには、筆まめで当時暇をもてあましていたカヴァーデルのような存在が、バンドにはどうしても必要だったのである。
加入したカヴァーデルはバンドの期待に見事に答え、次々に長文の下ネタを連発。
またバンドは、死亡したカウパーの代役としてバルトリン(B)というオッパイ・フェチを加入させ、下ネタへのレスの流れをさらに強固なものとする。
バンドが下した一連の決断は次々と当たり、彼らはしばらくの間は、順調にレスを伸ばし続けていくのである。

(2005/11/27 MASA-SAITOH/「NAKED SENSATION」)


 








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